【ゼロから解説!】初めてのECサイトで成長を遂げるための戦略

【ゼロから解説!】初めてのECサイトで成長を遂げるための戦略

「ECサイトで、何か良い戦略ってあるの?」
「ECの担当になったけど、何をすればいいのだろうか?」

初めてECサイトを運営するにも、ECのノウハウがなかったり、どういう戦略でECを運営していけば良いのか、わからないのではないでしょうか?

中小企業の場合、ECサイト運営はすぐに結果がでるものではありませんので、中・長期的な戦略を持つことが重要です。なぜならECサイトで一番苦労するのは集客であり、この集客を実現するには、最短でも1年程度の期間が必要になるからです。

本日はWEBマーケティングを10年以上行っている筆者が、初めてECサイトを作る方のために、商品戦略、ECシステムの選び方から、ECサイトの集客、接客、追客、さらには、将来のためにやるべき戦略を具体的に解説いたします。

最初に行うべきは、競合や大手ECサイトとの商品の差別化戦略

ECサイトを作る前に、オンライン上での商品の差別化に着手するべきです。なぜなら、商品名や商品のカテゴリー名でGoogle検索をかけた時に、検索結果の上位1~5位に出てくるのは、ほとんど「楽天」や「Amazon」あるいは価格.comなどの大手モールや有力メディアなど、先行しているECサイトに検索結果を独占されているはずです。

例えば、あなたの担当がスピーカーを扱うECサイトだとどうでしょう。

そして「ブルートゥーススピーカー」で検索してみましょう。そうすると1~5位までは大手ECサイトや有力メディア独占されております。この状況では、ブルートゥーススピーカーを探しているユーザーが、あなたのECサイトを訪れることはほどんどありません。

◆ブルートゥーススピーカーと検索したGoogleの検索結果

しかし、ここで商品の差別化戦略を行った場合はどうなるでしょうか?例えばブルートゥーススピーカーの2台同時接続ができる商品に特化してECサイトを作ったと仮定してみましょう。同様に「ブルートゥーススピーカー 2台同時接続」とGoogleで検索してみます。

◆「ブルートゥーススピーカー 2台同時接続」と検索したGoogleの検索結果

1位には大手の楽天市場が出現しますが、意味が違います「2台同時接続」ではなく「2台のセット売り」ですので、ここでは除外します。また4位も価格.comも口コミページですので、除外します。つまり大手モールでは5位のAmazonだけが「2台同時接続」のブルートゥーススピーカーを販売している検索結果になります。

もし、あなたがの会社がスピーカーの会社である場合、ブルートゥーススピーカーの中でも「2台同時接続」に特化した製品を販売すれば、競合サイトが少ないため、検索結果上位に行く可能性が高いのです。

これがECサイトにおける商品の差別化戦略です。ただ、ここで注意しなくてはいけないのが、需要がない差別化戦略です。下記のキャプチャーをご覧ください。

◆検索キーワードのボリューム調査ツール「Ubersuggest」での結果

検索ボリューム調査ツール:Ubersuggest

検索ボリュームが月間「40」あることがわかります。このほかにも「ブルートゥーススピーカー 複数 同時」など同じ意味の多数のキーワードが存在しますので、ECサイトの検索順位が上位になれば、毎月一定数の売上が立つことが期待できます。

しかし、「ブルートゥーススピーカー おもちゃ」

◆検索キーワードのボリューム調査ツール「Ubersuggest」での結果

検索ボリュームが表示されません!つまり、需要がないのです。このようにECサイトの差別化商品戦略を行うときは、需要がどれくらいあるか調査する必要があります。ここでボリュームが表示されないキーワードは、全く需要がないため、ECサイトの順位が検索結果で上位に辿り着いても、商品がほとんど売れない結果となってしまいます。

初めてのECシステム選びは、3つのポイントを押さえたASPを選ぶ!

ECシステムは、無料のものから、数千万円のものまで無数にあります。その中から小規模事業者が、初めてECサイトを構築する場合は、どんなシステムを選べば良いのでしょうか?

まず、小規模事業者では安くて導入がすぐの「ASP-EC」を選ぶことになります。しかし、ASP-ECだけでも多くのベンダーからサービスが提供されており、どれを選べば良いのでしょうか?

WEBマーケティングのプロの筆者は以下のASP選びの3つのポイントを押さえるべきだと考えます。

①引越し可能な「独自ドメイン」

まず、独自ドメインでECサイトを運営しなくてはなりません。独自ドメインとは、その名の通り、自社固有のURL(ドメイン)のことです。独自ドメインが不可能な場合があります。下記のようにECシステムの縛りがある場合です。

独自ドメインの場合  http:www.xxx.com  (赤字の部分が自由)
独自ドメインではない場合 http:www.xxx.com  (赤字の部分が自由)

上記のように、独自ドメインではない場合は、サブドメインの指定しかできません。独自ドメインではない場合の弊害は下記の2点です。

◆独自ドメインではないデメリット

①自社のブランディングがしづらい
②ECシステムを乗り換える時に、ドメインを引き継げない

最初の①のデメリットは、そこまで大きなものではありません。EC関係者が見ると「あー、あのECシステム使っているのね」と気づく程度で、ユーザーがそのURLに違和感を持つことは、ほぼないからです。

問題は②です。ECの運営が数年たち、順調に売上が伸びると機能が手狭に感じ、もっと拡張性のあるECシステムを選ぶフェーズに入りますが、その時に独自ドメインではないと、今まで使っていたドメインを引き継げなくなるのです。そうすると、認知されたURLは使えませんし、積み上げたECサイトのSEOの順位を新しいURLに引き継げません。これは致命的です。

ですから、ECシステムを選ぶときは「独自ドメインを取得できることと」、将来のECシステムの引越しの時に、どのような手順で、ドメインを引き継ぐのかをASPのベンダー必ず聞いておきましょう。

②ブログプラットフォームのWordPressと連携可能なASPを選ぶ

ECサイトで最も難しいのは集客です。Googleの広告を使って、集客することはできますが、小規模事業者には、その予算を捻出するのは難しく、利益を圧迫します。そうなると、コストをかけずに集客する必要があります。

そのためには、ブログマーケティング(コンテンツマーケティングとも言います)を行い、SEO戦略を仕掛ける必要がありますが、そのプラットフォームには、WordPressというブログを選ぶ必要があります。

なぜならGoogleがWordPressはSEOに向いているプラットフォームであること認めておりますし、世界中でSEOの成功事例は、ほぼ全て、WordPressを使っている背景があるからです。しかも、このプラットフォームは無料のオープンソースですから、使わない手はありません。

このWordPressをECサイトと同じURLでブログ運用するのが、SEOで成果を早くだすために非常に重要なのです。もちろん、ブログマーケティングを行うために、ECシステムには大抵「ブログ機能」や「フリーページ」と言われる機能が必ず実装されています。

しかし、SEOに最適化されたWordPressの方が、断然有利ですし、何よりWordPressを使ったSEOやマーケティング情報は、非常に多く公開されており、こういった点からおWordPressを使うべきです。

ですから、ASP-ECを選ぶ場合は「WordPress」と連携可能なシステムを採用しましょう。その場合オプション料金が月間1,000円程度取られますが、必要な投資です。ブログマーケティングについては、あとで解説いたします。

③ECサイトの売上を安定させる「定期販売」が可能なASPを選ぶ

リピーターを増やし、定期的に商品を購入してくれるロイヤリティーの高いユーザーを増やすことは、ECサイトの売上の安定につながります。しかし、ほとんどのユーザーは、一回の購入で終わることがほとんどです。ですから、毎月商品を購入してもらうための、定期販売の商品を用意しましょう。

定期販売とは、例えばサプリメントのような定期的に需要のある商品を、希望するユーザーに毎月決まった日に商品を届ける販売方法です。クレジットカード決済や口座振替による決済を定期的に行います。

この定期販売に対応しているASP-ECを選んでおきましょう。定期販売に対応しているECシステムは多数ありますが、定期販売にも、一カ月毎や二カ月毎のサイクルなどがありますから、自社の商品をどのような定期販売にするかを事前に決めておき、それに対応した定期販売が可能なASPを選びます。

また、定期販売は、商品を用意すれば、売れるというものではありません。試供品を無料で配達したり、試供品を受け取ったユーザーにアウトバウンドを仕掛けるなどしないと、定期販売は増えていきません。また定期販売は、ユーザーが申し込む心的な敷居が高い商品ですので「いつでも解約できます」といった訴求でユーザーに安心してもらいえる訴求も検討しましょう。

小規模事業者が集客を成功させるには、ブログマーケティングがしかない!

集客をすぐに行うには、リスティング広告やショッピング広告。さらにはディスプレイ広告など多数の広告メニューが存在します。しかし、ほとんどの小売りECサイトの場合、1商品にかけることが可能な広告費は限られており、広告を使うことは費用対効果の面から、難しいでしょう。

そうなると、コストのかからない集客方法しかありません。知名度のない小規模事業者でも成功させることができる集客施策はSEO施策です。2011年まではSEOは業者に依頼したキーワードで上位表示させることが可能でしたが、Googleもそういったサイトを取り締まるようになり、今ではSEO業者に依頼しても効果は出なくなりました。

しかし、しっかりしたコンテンツをブログ形式で作れば、上位表示が誰でも実現可能になりました。例えば下記をご覧ください。私の趣味のシュノーケリングのブログですが、夏には15万PVを集客できております。たった30記事程度のWordPressで作ったブログです。

◆WordPressで作った趣味のブログ。たった30記事程度

15万PVとは、大手企業のアクセス数に匹敵します。このような集客はブログマーケティングを行うことで、誰でも実現することができます。

ブログマーケティングには3つのポイントがあります。

◆ブログマーケティングの3つのポイント

①WordPressを使うこと
②キーワードプランニングを行うこと
③1記事3000文字を超すコンテンツを作ること

①については、すでに説明しました。②のキーワードプランニングとは、カンタンに説明すると、「自分の書きたいブログ記事を書くのではなく、検索ニーズがあることをブログ記事にする」ということです。

先ほどの例でも出しましたが、「ブルートゥーススピーカー 2台同時接続」というブログ記事を書くと、検索する方が、月間40人います。ブログマーケティングでは、月間検索数の基準が100以上になりますので、ニッチキーワードですが、それでも検索する人がいるということです。

◆「ブルートゥーススピーカー 2台同時接続」の月間検索数は40

しかし、「ブルートゥーススピーカー おもちゃ」のブログ記事を書いたとしても、月間検索数は表示されませんので、この記事でSEO上位になったとしても流入はほとんど生まれません。

◆「ブルートゥーススピーカー おもちゃ」

まずは、UberSugestを使って、自社のECサイトの商品と関連性のあるブログ記事の検索数を調べてみましょう。しかもこのUberSugestは、関連キーワードの一覧も出力できます。ツールに少し癖があるので、使い方については下記の記事をご覧ください。

SEOキーワード分析ツール「Ubersuggest(ウーバーサジェスト)」が無料で使わない理由がない

キーワードプランニングは、ブログマーケティングで最も重要なポイントです。私も下記サイトから学びましたので、別途時間をかけて下記の記事をじっくり読んでください。

そして、「③1記事3000文字以上の記事を書く」ことですが、検索結果で上位に出てくるには2つのタイプのコンテンツです。1つは「楽天」「Amazon」のようなドメインの強いサイトであること、そして、もう一つが「質の高いコンテンツ」つまり、検索キーワードに対して、120%の解決策があるブログのことです。

ユーザーを納得させるブログを作るためには、薄っぺらいコンテンツではなく「主張・理由・証拠・具体例」がある記事を書かなくてならず、必然的に3000文字は超えるようになります。(文字数だけのコンテンツでは効果がありません)

記事の書き方は、私の書いた、下記の記事で詳しく解説しておりますので、まずはしっかり学んでみてください。

自社ECサイト・ネットショップの集客方法を解説

初回購入を絶対失敗させないために「WEB接客」

ECサイトには定番の施策がいくつかあります。その一つは「初回購入を絶対に失敗させない!」ということです。なぜなら自社ECサイトに訪ねてくれたユーザーが、初回購入でクレジットカード番号などでエラーが表示されると、「二度とこのサイトで買い物しない!」となります。

逆にECサイトで買うことができれば、リピーターになってくれる可能性があります。こういうことが積み重なると1年後には、売上で大きな差が生まれるのです。そのためにも初回購入は絶対に失敗させてはいけないのです。

では、どのように防げばよいのでしょうか?クレジットカード決済以外に、コンビニ支払いや後払い決済など多くの決済方法を用意しておく方法もありますが、有効な手法はチャットボックスの設置です。チャットボックスの設置は、実はカンタンにできます。それがWEB接客ツールの導入です。

WEB接客ツールは、決められたタグをECサイトに記述するだけで、カンタンに実装できます。WEB接客ツールには様々なタイプがありますが、Flipdesk社なら、初期費用5万円、月間5,000円の費用で開始することができますから、かなり導入しやすいツールです。

チャットボックスは、全てのページに設置するのではなく、カート周りと呼ばれる、クレジットカード番号や、住所を入力する画面に設置します。また常に表示するのも、ユーザーは邪魔に感じるためNGです。チャットボックスを出現させる時間を設定できますので、1分を経過した時に出現させるのが丁度よいでしょう。

チャットボックスで、チャットの対応は当然、自社の写真が担当しますが24時間は不可能ですので、営業時間を設けて、対応してください。

またWEB接客ツールを使えば、クーポン券を画面に表示して、CVR(コンバージョンレシオ)を高めることも可能です。WEB接客ツールの使い方に関しては下記の記事をご覧ください。

担当者が成果をグンと上げるWEB接客ツールの選び方・使い方

SNSでリピーターを囲い込む!ECの「追客」戦略

一度購入した、新規ユーザーを囲い込んで、リピートを促進していくのは当然な戦略です。いわゆる「追客」ですが、代表的な施策としては「メルマガ」があると思いますが、ユーザーの個人のメールボックスはだいたい、あらゆる企業からのメルマガで埋まっており、せっかくメルマガを送っても埋もれてしまうか、嫌がられてしまいます。

最も良いリピーターの囲い込み施策は、SNSです。例えばファッションECなら、商品とともにSNSのURLのQRコードの紙を梱包して、SNSで誘導してフォロワーを増やしましょう。ステップメールもメール自体でリピーター施策を行うより、SNSへの誘導を強くしてみてください。

注意点は、SNSでの投稿が「キャンペーン」や「自社の宣伝」ばかりだと、フォロワーが増えません。企業のSNSの基本は「お役立ち情報」です。健康食品ECなら、自社製品に関わらず、健康のコツや情報を発信してください。ファッションECなら、オシャレなコーディネートや季節の商品を発信してください。

SNSを上手く運営するコツは、宣伝に偏らず、お役立ち情報を発信して、ユーザーを満足させることです。そうすれば自然とSNSからECへの流入も増えて行きます。

さらに売上をあげる究極の戦略は実店舗とECのデータ連携!

集客が成功し、リピータもつきECの月商が1,000万円を超えるころには、一日の注文数が100件近くに近くになり、業務効率の限界がくるはずです。そうなると使っているASP-ECでは、バックエンド作業の効率が非常に悪くなります。

このフェーズに入ると、実店舗の自社システムとECのデータ連携を行い、業務の効率化を図るとともに、実店舗の顧客をECでリピートさせたり、あるいはECの顧客を実店舗に誘導する、O2Oやオムニチャネル施策を行うことで、売上を20~30%近くを底上げする戦略を行いましょう。

データ連携を行うには、ECシステムを、ASP-ECから「ECパッケージ」や「クラウドEC」が必要になってきます。なぜならASPはシステム連携やカスタマイズができないため、それが可能なECシステムを使う必要があるからです。

データ連携の敷居は低くはありません。しかし、成功させることで、競合他社を大きく差をつけることができます。