7つの代表的アプリマーケティング施策をプロが解説

アプリを使ったマーケティング施策にはどのようなものがあるのでしょうか?

アプリを使ったマーケティングは、店舗集客やEC集客、あるいは顧客分析などにも効果的です。アプリマーケティングを考えている事業者としては、1人でも多くの顧客にアプリユーザーになってもらいたいところですが、それにはまず顧客に「アプリをインストールしてもらう」必要があります。

店舗やECサイトに訪れた顧客に手間をかけてアプリをインストールしてもらうためには、そのアプリを持つことが顧客にとって大きなメリットとなる、魅力的なアプリであることが大切です。

そのため、ただ店舗を紹介するようなアプリではなく、アプリならではのさまざまな機能を用いたマーケティング施策をしっかりと行い、アプリユーザーにメリットを享受してもらうことが重要になってきます。

本日は、forUSERS株式会社でマーケティングを担当している筆者が、アプリマーケティングについて詳しく解説します。

スマートフォンの利用時間

以下は、データマーケティング支援のGlossom株式会社が日本全国に在住のスマートフォンを所有する10代から70代の男女を対象に調査した、スマートフォンの1日の平均利用時間の推移です。

◆情報収集におけるスマートフォンの1日の平均利用時間の推移

スマホの1日平均利用時間推移

引用:スマホの利用時間、1日当たり「136.3分」で前年から10分近く増加。SNSの利用時間伸長が目立つ【グロッサム調べ】(Web担当者フォーラム)

スマートフォンの1日の平均利用時間は、2019年から毎年増えており、2時間を超えているのが分かります。このように、スマートフォンは高いマーケティング効果が期待できますので、アプリによるマーケティング施策は非常に重要になってきます。

売上を向上させるための7つのアプリマーケティング

自社アプリを持つ企業は、各社さまざまな方法でアプリマーケティングを実施しておりますが、ここでは売上を向上させるための代表的な7つのマーケティング施策を解説します。

① プッシュ通知でポイントやクーポン訴求

アプリの通知機能を使って、アプリユーザーに対してポイントやクーポンを訴求することで、ECサイトや店舗への来店を促す施策です。この施策を実施する上でポイントとなるのが、スマートフォンの通知設定を「ON」にしてもらうことです。そのためには、以下の点を考慮する必要があります。

・メリットが高い印象を与えること
・ユーザーのメリットが低い通知を極力避けること
・通知頻度が多すぎないこと
・アプリにログインした際に「通知を許可するメリット」を訴えること

せっかくアプリをインストールしてもらったのに、アプリを利用してもらえないと意味がありません。そのためにも通知設定を「ON」にしてもらうことは非常に重要なことなのです。

また、通知をONにしていないユーザーにも、以下のようにアプリログインの際に、通知設定の訴求をしたり、あるいは店舗への来店時にアプリを利用してもらう仕組みを考える必要があります。

◆ログイン時の通知設定訴求

また、例えばZOZOTOWNのアプリでは、気になるアイテムを「お気に入り」に登録すると、値下げ、再入荷の際にはお知らせしてくれる機能があり、このようにユーザーにとってのメリットと合わせて、通知をONにしてもらう工夫が必要となります。

◆ZOZOTOWNアプリのプッシュ通知

ZOZOアプリ割引通知

通知をONにしてもらうことは、他のアプリマーケティングの全ての施策の基本となるので、通知ONについて強く意識してみてください。

② アプリ内にEC機能(あるいは予約、取り置き機能)の設置

アプリ内に、EC機能(あるいは予約、取り置き機能等)を設置します。アプリ開発においては、ポイント付与や情報発信のみの方がコストが少なく済みますが、売上を向上させるためには、店舗以外にもアプリ内で商品を購入したり、予約・取り置きできる機能は欠かせません

コストを抑えながら、アプリでEC機能を実装させるには、EC機能の部分の開発をWebアプリにする方法があります。既存のECサイトや予約サイトをそのまま利用できるので開発コストを抑えることができるのです。

つまり、以下のようなハイブリッドアプリとなります。

・アプリの主要機能:ネイティブアプリで開発
・EC機能:Webアプリで開発

ECサイトで困難なことは、集客です。アプリのプッシュ通知で集客を行い、ECサイトで購入を促進できれば、ECサイトの課題をアプリで補うことができるのです。

③ 店舗受取ができるようにする

ユニクロのアプリで上手く利用されているのが、店舗受取です。店舗受取をアプリで利用可能とすることで、LTVを最大化できるメリットがあるのです。以下をご覧ください。

◆ユニクロのECと店舗、併用の平均購入額、購入回数の比較図

ユニクロのユニファイドコマース購入金額や回数

引用:2019年8月期 期末決算説明会資料「ECを本業に。」(株式会社ファーストリテイリング)より筆者作成

つまり、店舗受取を選んだユーザーが、店舗に来店の際、「ついで買い」を行うことで、クロスセルとなり、売上が向上するという仕組みです。シンプルですが、最も効果的な施策と言えます。アプリにEC機能があり、店舗数が多い小売事業者であれば、すぐにでも取り入れるべき施策となるでしょう。以下が、ユニクロアプリの店舗受取サービスです。

◆ユニクロの店舗受取サービス「ORDER & PICK」

ユニクロORDER&PICK

参考:ユニクロアプリ

④ 位置情報分析によるマーケティング

位置情報を取得できれば、電車内や屋外広告の効果測定を実施することができ、リアル広告の最適化を実施することができます。従来、店舗を持つ事業者であれば、駅や屋外の看板広告の費用対効果を知るにはアンケート結果などのデータしかありませんでした。

しかし、アプリをダウンロードしたユーザーという制限はありますが、位置情報を取得して来店促進する過程において、どのような広告に効果があったのかを知ることができます。

位置情報を利用すれば、リアルタイム通知によって、店舗の近くを通ったユーザーに通知をすることもできますが、ユーザーから見るとノイズになる可能性もあり、通知設定をOFFにされるリスクもあるので、リアルタイム通知を導入する際は、その点も考慮しましょう。

⑤ アプリを開いた時のバナー表示

プッシュ通知だけが、アプリマーケティングではありません。ユーザーがアプリを開いた時に、バナー表示でポイントやクーポン、目玉商品を訴求することも、非常に重要なマーケティングです。以下をご覧ください。

◆ビックカメラ公式アプリの起動時の画面

ビックカメラアプリのバナー訴求

参考:ビックカメラ公式アプリ

上記はビックカメラのアプリですが、アプリを起動すると、全面にこのようなバナーが表示されます。手動でバナーを消すことで、初めてアプリを操作できるといった非常に強い訴求です。

キャンペーンを開催していても、気が付かないユーザーもいます。そのようなユーザーに対して、バナー表示することで、「お得感」や「今だけ感」を演出し、購入につなげることができます。

⑥ お気に入り登録機能

アプリ内にEC機能がある場合、商品をお気に入り登録するボタンを設置する機能です。以下のZOZOTOWNのアプリをご覧ください。

◆ZOZOTOWNアプリの商品画面

ZOZOアプリお気に入り登録

参考:ZOZOTOWN ファッション通販(iPhoneアプリ)ZOZOTOWN ファッション通販(Androidアプリ)

お気に入りボタンを押したユーザーには、値下げのタイミングや入荷のタイミングで、プッシュ通知を行うことができるようになります。また、ユーザーの好みの情報を蓄積できるので、お気に入りのデータが集まれば、ログインするユーザーごとに「おススメ商品」を最適化して、売上を向上させることができます。

⑦ アプリ(EC)と店舗のポイント連携機能

アプリ(EC)と店舗のポイント集計がバラバラですと、ユーザーも混乱しますし、ポイント施策による効果も半減しますので、アプリと店舗のポイントは統合すべきです。ポイント統合となるとシステム開発が必要となり、コストも非常にかかりますが、安価に導入できるツールも存在します。

ポイント連携は、O2O施策として代表的なもので、主に店舗誘導のマーケティング施策です。例えばグループ店舗全体でポイントを共有することで、系列他店へ誘導することもできるようになります。

効果的なアプリマーケティングで顧客の囲い込みにつなげる

今回は、代表的な7つのアプリマーケティング施策を解説しましたが、大前提として一番大切なのは、まずは「アプリをインストールしてもらうこと」です。ここをクリアしなければ何も始まりませんが、ここが一番のハードルでもあります。

筆者も経験がありますが、買い物をした際に、スタッフの方からアプリのインストールを勧められることがよくあります。QRコードを読み込んでアプリをインストールして、会員登録して…といった流れがほとんどだと思いますが、これは顧客にとっては非常に手間なはずです。

にもかかわらず、わざわざ時間をかけてアプリをインストールをするのは、それだけそのアプリを持つことのメリットが大きいからにほかなりません。

まずは店舗やWebサイトで、しっかりとアプリを持つメリットを伝えることが重要です。そしてアプリの利用者になってくれた顧客には、定期的にセール情報やクーポン情報を配信したり、店舗受取などの利便性を付与することで、顧客の囲い込みにつながり、リピーターの育成が可能になるのです。

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ABOUT US
井幡 貴司
forUSERS株式会社 代表。 株式会社インターファクトリーのWebマーケティングシニアアドバイザーとして、ebisumartやECマーケティングの支援、多数セミナーでの講演を行う。著作「図解 EC担当者の基礎と実務がまるごとわかる本」では、ECサイトの初心者向けに特に集客方法について解説。