初めての「インフルエンサーマーケティング」を企業目線で解説

インフルエンサーマーケティングの実施を検討して、マーケティングで成果を出したいと考えているものの、どのように始めればよいのか思案しているのではないでしょうか。

インフルエンサーマーケティングは自社の世界観と相性の良いインフルエンサーを探すことから始まります。そして、相性の良いインフルエンサーを見つけることができれば、自社にはできない生活感や使用感のある訴求を爆発的に拡散することができるため、手間はかかりますが実施すべき施策と言えます。

本日は、forUSERS株式会社でマーケティングを担当している筆者が、インフルエンサーマーケティングについて詳しく解説します。

インフルエンサーマーケティングを成功させるためのポイント

まず、インフルエンサーマーケティングを成功させるために必要なポイントは以下の通りです。

◆インフルエンサーマーケティングを成功させるために必要なポイント

自社商品 × インフルエンサーの世界観

インフルエンサーマーケティングに慣れていないと、インフルエンサーの影響力、つまり「フォロワー数」ばかりに目がいくかもしれませんが、どんなに影響力が強いインフルエンサーであっても、商品との相性が悪ければリーチが伸びません。

例えば、普段はInstagramできれいな海の投稿ばかりしているインフルエンサーが、いきなり「化粧品」を訴求しても、「いいね」や「シェア」「コメント」「保存」があまりつかず、エンゲージメントが低くなります。

そしてエンゲージメントが伸びなければ、SNSのレコメンドエンジンがその投稿を紹介しないので、リーチが増えないのです。

そのため、インフルエンサーの世界観と自社商品の相性が最も重要となるのです。インフルエンサーマーケティングは難易度は高いですが、筆者はすぐに実行すべきだと考えます。

次にその理由を解説します。

事業者が今すぐ「インフルエンサーマーケティング」をやるべき3つの理由

筆者の所感ですが、Webマーケティングを実施している会社であれば、今すぐインフルエンサーマーケティングを実施すべきだと考えます。その理由は以下の3つです。

◆インフルエンサーマーケティングを実施すべき3つの理由

① 生活感のある投稿ができるため、自社にはできない訴求ができる
② リーチを広げることができる
③ バズが生まれれば、爆発的な売上を作ることができる

それでは一つずつ解説します。

① 生活感のある投稿ができるため、自社にはできない訴求ができる

事業者のWebマーケティング活動にはどうしても自社アピールが強く出てしまい、第三者的な生活感や使用感を感じる訴求というのが難しいものです。

しかし、インフルエンサーに自社商品を使ってもらうことで、生活感や使用感が分かるメッセージをユーザーに届けやすくなります。

② リーチを広げることができる

例えばInstagramにおいては、ブランドアカウントを使って自社商品をアピールしていきますが、ブランドアカウントでは届かない層というのが存在します。

なぜなら、ブランドアカウントはインフルエンサーに比べると、エンゲージメントが高まりづらいからです。エンゲージメントが高まらないと、Instagramの発見タブへの露出が限られるため、Instagram内で新規ユーザーにリーチすることができません

そこで、インフルエンサーに自社商品のアピールをお願いすることで、新規ユーザーに対してもリーチを広げやすくなるのです。

③ バズが生まれれば、爆発的な売上を作ることができる

相性の良いインフルエンサーに商品を宣伝してもらうことで、バズが生まれるケースもあります。そうなると、商品が品切れになるくらいのインパクトがあります。

そのようなバズは、相性が良いインフルエンサーを見つけないとなかなか起きるものではないのですが、マーケティング成果が一気に高まるので、バズを狙い続ける姿勢が必ず必要となります。

そして、インフルエンサーマーケティングには手間もかかりますし、自社に合うインフルエンサーを探すのは大変ですが、その分競合も簡単にはまねしにくい施策となるので、積極的に自社と相性の良いインフルエンサーを探すべきでしょう。

それでは次にインフルエンサーの探し方を解説します。

インフルエンサーの探し方は「DM」と「キャスティング会社」の2つの方法がある

インフルエンサーを探す場合は、以下の2つの方法があります。

◆インフルエンサーを探す方法

① SNSで自分で探してDMでコンタクトをする
② キャスティング会社を利用する

インフルエンサーを自分で探す場合は、見つける手間や交渉の労力がかかりますが、コストを抑えることができます。

しかし、一方でキャスティング会社を利用する場合は、キャスティング会社が持っているインフルエンサーリストの中から相性の良いインフルエンサーを簡単に探せますし、依頼する際もキャスティング会社経由なので手間がかかりません

インフルエンサーをご自身で探す場合は、InstagramやYouTubeでの検索や、ハッシュタグ検索で探す方法だけではなく、以下のようなインフルエンサーを検索できるツールもあります。有料ツールですが、1日3回までは無料で使えるトライアル版もあるので、うまく活用してみてください。

◆インフルエンサーを探すツール

参考:iCON suite

それでは、インフルエンサーの費用はどのくらいかかるのでしょうか。次に解説します。

インフルエンサーの費用感は直取引なら1フォロワー0.5円~1円程度

インフルエンサーに依頼する場合ですが、以下のような費用感が目安となります。

◆インフルエンサーへの費用感目安(1投稿あたり)

インフルエンサーと直取引 キャスティング会社経由
1フォロワーあたりの費用目安 0.5円~1円 1円~3円

つまり、10万人のフォロワーがいるインフルエンサーに依頼する場合は、5万円~10万円が目安の費用としてかかりますが、これが直取引ではなくキャスティング会社などの代理店を挟む場合は、2倍から3倍の費用が相場となります。

つまり、予算があまりない事業者は、自分で自社と相性の良いインフルエンサーを探して取引した方が圧倒的にコストが安くなるのです。

インフルエンサーマーケティングではトラブルにも注意しよう

これからインフルエンサーマーケティングを実施するなら、以下の2点に注意する必要があります。

◆注意すべきインフルエンサーマーケティングでのトラブル

① フォロワーを買っているインフルエンサーを選んでしまう
② インフルエンサーと連絡がつかなくなる

それでは一つずつ対策や注意点を解説します。

① フォロワーを買っているインフルエンサーを選んでしまう

インフルエンサーの中には、フォロワーを大量に購入している方もいます。海外のフォロワーを購入していることがあるため、インフルエンサーとの交渉時には管理画面などを見せてもらいましょう。

しかし、可能性としては少ないですが日本人フォロワーを購入しているケースもあるかもしれません。そのためフォロワーの男女比や年齢構成も聞くとよいでしょう。この質問でフォロワーを買っているかどうかが分かるわけではないですが、フォロワーを購入する時は、性別や年齢のフィルタリングはなくバラバラとなるはずであり、また自社のターゲット層がいるかどうかの確認も同時に行うことができます

事業者側もフォロワー数だけで判断するのではなく、インフルエンサーの投稿を見て総合的に判断する必要があります。

② インフルエンサーと連絡がつかなくなる

もう一つの注意すべきトラブルは、インフルエンサーと連絡がつかなくなる・期日に投稿されないなど約束が守られないケースです。キャスティング会社経由であれば、キャスティング会社が管理・対応してくれますが、インフルエンサーと直取引の場合は、それまでの労力が無駄になってしまいます。

そのためインフルエンサーに依頼する場合は、投稿を依頼するまでのDMのやり取りやMTGなどで安心して依頼できるインフルエンサーなのか判断する必要があります。

インフルエンサーマーケティングの効果測定は、GAにパラメータを振るだけでは見落とす可能性が高い

インフルエンサーマーケティングを実施する際は、投稿のURLにパラメータを振って計測することがほとんどだと思いますが、ここには落とし穴があります。インフルエンサーの投稿から、いきなり購入する人は限られております。

ユーザーは、その投稿を見た後日、Googleで検索して購入したり、気になる方は「保存」して、あとで確認することも多いのです。

そのため、実際はインフルエンサーマーケティングによって多くのCVが生まれている可能性があるにも関わらず、すぐ購入したCVが数件であったため施策を中止してしまうケースが生まれます。

インフルエンサーマーケティングの効果を見るためにも、ECサイトであれば、購入の入力項目にアンケート欄を設置して「インフルエンサーの紹介で商品を知った」などの項目を作っておくべきでしょう。

ステマ規制を順守!投稿の一番上に「#PR」を入れてもらうこと

2023年10月1日より、改正された景品表示法が施行されました。いわゆる「ステマ規制」です。これにより、一目でPRであることが分かるように、以下のように明示する必要があります。

引用(画像):消費者庁「事業者が講ずべき景品類の提供及び表示の管理上の措置についての指針」より筆者が一部加工

上記のように、投稿の一番上に「#広告」「#PR」などの文言を設置する必要があります。

インフルエンサーマーケティングを実施する際は、インフルエンサーに必ず守ってもらうことなので、しっかりPR表記を行いましょう。

SNSプラットフォームごとのインフルエンサーマーケティング

インフルエンサーマーケティングを実施すべきSNSには以下のようなものがあります。

◆インフルエンサーマーケティングを実施すべきSNSプラットフォーム

① Instagram
② YouTube
③ TikTok

それぞれのプラットフォームでの傾向を解説します。

① Instagramは外形的商材と相性が良い

Instagramは、今や幅広い年代が利用するプラットフォームとなりましたが、特に20~30代の女性がメインとなります。相性が良い商材は、以下のような形のある外形的商材です。

◆Instagramと相性の良い商材

・コスメ
・アパレル
・飲食
・その他、外形的要素がある商材

特に、美容やコスメ分野では多くのインフルエンサーが存在します。また、Instagramでのインフルエンサーの投稿は企業が広告で利用することも可能なので、企業が出しづらい生活感の演出が可能となります。

② YouTubeは視聴時間を長くできるので高単価商材に向いている

YouTubeは若い世代からシニアまで幅広い世代が活用するSNSです。動画であるため、ほかのSNSと比べても、密度(視聴時間)が圧倒的に異なります。

◆YouTubeと相性の良い商材

・就職、転職
・独立開業
・不動産
・車
・BtoB

このように、高単価商材がYoutubeと相性が良くなります。他のSNSと比べて、ユーザーが検索して能動的に見ることが多いSNSでもあるので、高単価商材を訴求するのに適したSNSと言えます。

③ TikTokはリアル店舗でも買えるような商材と相性が良い

TikTokはプロフィールにURLを付与することができませんが、バズりやすく10代に支持されているという特徴があります。そのため以下のような商材と相性が良いでしょう。

◆TikTokと相性の良い商材

・コンビニで買えるもの
・量販店で買えるもの

つまり、ECサイトなどのオンラインではなくリアルの店舗で買えるものと相性が良いのです。具体的には、お菓子やカップラーメンなどの値段が安くて誰でも購入できるものと相性が良くなります。

バズを生みやすいので、自社ブランドの認知のキッカケとしても利用できます。

まずはフォロワー数の少ないインフルエンサーから実施する

インフルエンサーマーケティングは、相性の良いインフルエンサーを探すのに非常に時間と手間がかかりますが、見つけることができれば爆発的な成果を出すことも可能です。

そのためには、普段からギフティングを行うなどして、自社と相性の良いインフルエンサーを探す工夫をするべきです。

いきなり、インフルエンサーマーケティングを実施しても上手くいくことは難しいので、まずはフォロワー1万人程度のマイクロインフルエンサーから実施してみることをおすすめします。

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ABOUT US
井幡 貴司
forUSERS株式会社 代表。 株式会社インターファクトリーのWebマーケティングシニアアドバイザーとして、ebisumartやECマーケティングの支援、多数セミナーでの講演を行う。著作「図解 EC担当者の基礎と実務がまるごとわかる本」では、ECサイトの初心者向けに特に集客方法について解説。