ECサイトの新規獲得に効果的な「クーポン」の使い方を徹底解説

ECサイトを立ち上げたものの顧客が増えず、クーポン施策を行おうと思ったけれど、

「具体的にどんなクーポンをどんな顧客にどんなタイミングで届ければいいのか分からない!」
「いつも代わり映えしない割引クーポンばかりなので、新しいクーポンを企画したい!」

と考えるEC事業者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

クーポン施策は、新規顧客の獲得に最も効果的です。なぜなら購入を検討している顧客に値引きの特典を付けることで背中を押す効果が期待できるため、クーポンは新規顧客への初回購入につなげることができるからです

本日はインターファクトリーでマーケティングの部署に所属する筆者が、クーポンの効果的な3つの使い方を解説します。

クーポンの効果的な3つの使い方

ここでは最も一般的なクーポンの3つの使い方を紹介します。

使い方①カートボタン周りにクーポンを設置する

クーポンの最も効果的な活用方法が、カート和まりにクーポンを設置する施策です。ECサイトで購入を迷っている人がはあと一歩で購入に近づきます。そのような方にクーポンを発行することで初回購入につなげる効果が期待できます。

まず、施策としては、カートボタン近くに、以下のようなクーポン訴求を行います。以下はZOZOTOWNの事例です。赤い枠をご覧ください。

◆ZOZOTOWNのクーポン施策

画像引用:ZOZOTOWN

商品ページのカートボタンを見るユーザーは購入一歩手前です。したがって、カートボタン近くにクーポンを設置するのは初回購入を促進するにおいて非常に効果が高いです。例えば上記の例では、5,999円がクーポンを使うことで、4,999円となり差額は1,000円となり、かなりお得感が高まります。

使い方②クーポンに期限を設ける

多くのECプラットフォームには最初からクーポン機能が実装されています。クーポン機能とは具体的には以下のようなものです。

◆クーポン機能(他機能と組み合わせものを含む)

・クーポンの期間指定を設定する
・クーポンをメールで配信する
・クーポンの期限が近く成ったら、メールで通知する
・誕生日に特別なクーポンを発行し、メールで通知する

特におススメな使い方が、クーポンの期限が迫るとユーザーに自動でメール通知する機能です。例えば、バースデーメールにクーポンをつけて送った場合、クーポン期限手前で通知メールを送ることで以下のような反応をするユーザーもいるはずです。

◆バースデーメール

ユーザー「あ、誕生日のクーポン期限は明日までだ!ちょっと買い物してみるか!」

このようにクーポン機能は、バースデーメールなどと組み合わせて使うと効果的です。

使い方③バーゲンやキャンペーンで割引率の高いクーポンを使う

季節ものなど、商品の入れ替え時にセールを行う事業者の方も多いと思います。その際に指定の商品を購入した場合に使用できるクーポンを発行することで、より効率的に商品を売り切ることができるのです。

最初から値引きをするのも良いのですが、キャンペーン商品に限定した、大幅な値引きのクーポンを用意することで、お得感を演出することもできます。

ここまでクーポンの効果的な使い方を紹介しました。次にクーポンの作成について解説します。

クーポン作成の5つのステップ

それでは、次にECプラットフォームの機能であるクーポンの設定方法を解説します。どんなECプラットフォームを使っていても大きく使い方は変わりませんが、ここではECプラットフォームのebisumart(エビスマート)を例に解説いたします。

ステップ①割引額または割引率の指定

まずはクーポンに必ず必要な、割引額または割引率を決めます。500円引、10%OFFなど自由に指定することができますが、利益率を意識し、原価を割らないようにすることが一般的です。

ステップクーポンの利用期間、クーポン適用開始金額の指定

次に一般的な設定が、利用期間と適用開始金額です。セール中のみの期間限定や、発行から1か月間有効なもの、また5,000円以上購入で利用可能などよく見たことがあるのではないでしょうか。

前述の使い方②でも解説したように、適用開始金額を指定することで、顧客あたりの購入単価を上げる効果も期待できます

ステップ利用可能回数、重複利用可能の指定

重複利用の可否も指定可能です。期間中は何度でも利用可能なのか、一人一回までに制限するのかを決めましょう。

重複利用不可にした上で利用可能回数を指定することで、先着何名まで利用可能というようなクーポンを作成することができます。クーポン施策に使える予算が限られている場合、予想よりもクーポンが使われてしまった、という事態を防ぐことができます。顧客側も先着ということで、使わないと損だという心理が働くので、関心を集めやすくなります。

ステップクーポンの対象、または対象外商品の指定

前述の使い方③で解説したように、指定の商品を購入した場合に使用できるクーポンを発行して効果的に狙った商品を売ることができます。

反対にクーポンを使用できない商品を指定することも可能です。新商品を除外したい場合などが当てはまります。

ステップクーポン対象顧客の指定

最後にクーポンを発行する対象顧客を指定しましょう。

前述の使い方①で解説したような、新規会員登録と同時にクーポンを発行する場合などには必ず指定する必要があります。他にもゴールド会員限定のクーポンや、誕生月を迎えた顧客へのクーポンなど様々な施策に応用することができます。

ポイントとの違い

クーポンと似た施策に、「ポイント」があります。主に購入金額の数%をポイントとして還元し、次回以降の購入時に値引きするものです。値引きという点ではクーポンと同じように見えますが、いくつか違いがあります。

◆クーポンとポイントの機能比較表

※注 失効予告の可否は「ebisumart」の場合

まず、目的としてクーポンは新規顧客獲得施策に使いますが、ポイントは継続利用を促進するリテンション施策に使います。これはポイントを使えるのが次回購入時からという点を見ても、違いは明らかです。

次に有効期間ですが、一般的にクーポンは1か月等の短期間、ポイントは1年以上の長期間有効であることが多いです。

最後に失効予告をメールでお知らせできるかどうかも異なります。ポイントは有効期間が長期間であるため、失効する前にお知らせすることで使わないと損である、と顧客に感じてもらいやすくなるでしょう。

以上のようにそれぞれに特長があるので、混同せずに使い分けることが大切です。

定期販売や頒布会への応用

クーポンの応用的な活用例として、サンプル商品を購入した顧客にクーポンを配布し、定期販売、頒布会の申し込みにつなげるものがあります。

以下の記事に分かりやすくまとめられていますので、定期販売や頒布会を行っている事業者の方は目を通しておいてください。

「ECでこれから定期販売を始める事業者が押さえるべき5つのポイント」

「ECで頒布会(はんぷかい)を実施する事業者へプロが徹底解説」ebisumart Media

まとめ

本日は以下を解説しました。

クーポンの効果的な3つの使い方

  • 使い方①新規顧客を獲得する
  • 使い方②一人当たりの購入金額や回数を増やす
  • 使い方③売り切りたい商品がある

クーポン作成の5つのステップ

  • ステップ①割引額または割引率の指定
  • ステップ②クーポンの利用期間、クーポン適用開始金額の指定
  • ステップ③利用可能回数、重複利用可能の指定
  • ステップ④クーポンの対象、または対象外商品の指定
  • ステップ⑤クーポン対象顧客の指定

・ポイントとの違い

・定期販売や頒布会への応用

クーポン施策は新規顧客の獲得に最も効果的です。また、有効期間や適用開始金額を指定したクーポンで、一人あたりの購入金額や回数を増やすこともできます。効果的にクーポン施策を行い、新規顧客を増やしていきましょう。

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ABOUT US
首藤 沙央里
2019年9月、株式会社インターファクトリーに入社。 マーケティングチームにてオウンドメディア運用を担当し、年間40本以上の記事を掲載。 社内広報、採用広報に加え、EC業界やクラウドコマースプラットフォーム「ebisumart」についての情報発信も行う。