新卒・中途必見!サイバーエージェントの4つの強みを徹底解説

「サイバーエージェントって有名だけど、どんな事業がメインなのかな?」
「サイバーエージェントってどんな会社だろう?」

サイバーエージェントと言えば、アメブロやABEMA(旧AbemaTV)のメディアが非常に有名ですが、他にはどんな事業をやっているのか?詳しくない人にはよくわかりませんよね。

サイバーエージェントの事業は主に以下の3つです。

(1)広告代理店事業
(2)ゲーム事業
(3)メディア事業(ABEMA等)

(1)と(2)で、収益を稼ぎ出し、(3)メディア事業が将来のための先行投資という位置づけです。

そのためメディア事業の利益は2023年度では年間115億円の赤字ですが、広告代理店事業とゲーム事業ともに好調で、2023年度の全体の利益は245億円です。現在は2つの事業でサイバーエージェントを引っ張ってますが、将来的には(3)メディア事業の拡大を狙っております。

インターファクトリーで、シニアアドバイザーを担当している筆者が、サイバーエージェントの強みについて詳しく解説いたします。

サイバーエージェントの売上高と営業利益推移

まずは、サイバーエージェントがどれだけ成長しているのかについてですが、下記のグラフをご覧ください。

◆サイバーエージェントの売上高および利益推移

サーバーエージェントの売上高・利益推移

データ引用元:サイバーエージェント公式ページ 5ヵ年の業績

2023年度(9月決算)には売上高が7,200億円に達しております。

過去5年間の推移を見ると売上は2倍近くに上り、かなり高い成長率を実現しております。ただし、2017年以降、営業利益が減っているのは、メディア事業のABEMAの赤字が大きく会社全体の営業利益の足を引っ張った形になりましたが、近年、ABEMAの普及ととも広告事業による売上高も増えており、その赤字幅は減ってきております

そして、もともとABEMAはサイバーエージェントの社運を賭けた事業で、単に黒字化を目指すのではなく、テレビに匹敵する圧倒的メディアを作ることを目指していましたが、2023年には週間視聴者数が2,300万を突破※し、いよいよTVに並ぶマスメディアになったと言えるでしょう。

新しい未来のテレビ「ABEMA」、週間視聴者数が2,300万を突破 2024年3月の月間視聴数も5億回を記録

2023年の決算時においては、まだ赤字が続いていますが、日本国内でも有数のオンラインメディアに成長しており、赤字事業であるにもかかわらず、ここまで投資を続けるのは並大抵のことではありません。

それでは、サイバーエージェントの4つの強みを解説いたします。

強み① 人材育成力!若いうちから全てを経験させる「新卒社長」制度

代表取締役の藤田社長は、過去に下記のように発言しております。

藤田社長「新卒の能力を引き出し成長させるには、子会社社長のポジションを与えること」

このような社長の方針により作られたのが、「新卒社長」という制度。入社数年の社員を対象に、新規事業の社長となり、自身の給料設定から、事業計画まで、全てにおいて権限と責任を負わせることにより、能力と経験を最大限に伸ばす制度です。藤田社長自身も新卒2年目で会社を立ち上げており、その経験にちなんだ制度です。

この新卒社長の制度により、婚活アプリの「タップル誕生」など、多くの事業やサービスが誕生しており、単に人材を伸ばすというだけではなく、会社の売上にも強く貢献しているのです。ただし、この制度、事業撤退ルールも設けられており、これ以上成長が見込めない事業については、撤退することを明記しています。

新規事業を撤退した場合においても、「新卒社長」失敗を経験した人材は、サイバーエージェント社内のあらゆる部門から引き合いがあるため、サイバーエージェントには、「失敗を学びにする」という文化のある企業だと言えます。

こういった背景からも、サイバーエージェント出身のベンチャー社長は、数多くおり、筆者の知り合いのリッチメディアを立ち上げた坂本幸蔵氏も、サイバーエージェント出身であり、事業を急成長させました。

参考記事:サイバーエージェント出身の社長・起業家・経営者一覧【CXOのキャリアまとめ】

強み② スマホに強い!インターネット広告事業

スマホ広告に注力したキッカケは2009年。サイバーエージェントの子会社、サイバーZはモバイルのシェアのほとんどが、ガラケーの時代(2009年はスマホは一般的な端末ではありませんでした)に、注力事業のスマホシフトを行いました。この決断は、今から見ると

「モバイルといえばスマホでしょう?当たり前でしょう!」

と思われるかもしれませんが、2009年当時のモバイルの出荷台数ですが、

◆2009年当時のスマホの出荷台数

携帯電話出荷数:3,444万台
スマホの出荷数:234万台

データ引用先:2009年度通期国内携帯電話端末出荷概況

スマホの出荷台数は、全体の6.7%程度しかありません。この当時、iPhoneなどのスマホは、一部の人にしか、使われていなかったのです。この当時は、スマホがマジョリティになるかどうかは、まだわからない時代でした。こういった背景で、ガラケーからスマホに事業のシフトをする決断は、カンタンではありません。

現在では、スマホ広告の先行者メリットを活かし、スマホのインターネット広告市場で大きなシェアをサイバーZが握っているのです。

強み③ 安定した売上を出すゲーム事業の秘訣!

サイバーエージェント社のゲーム事業は、主に「株式会社Cygames」などの子会社が担っています。ゲーム事業は、ヒット作品が開発できるかに全てがかかっていると言っても過言ではなく、ミクシィ社も「モンスターストライク」を開発し、爆発的ヒットを生み、会社の全体の業績をV字回復させることに成功しました。

参考記事:ミクシィ、モンスト復調でV字回復–再び四半期売上高が500億円超えに

この例からもわかるとおり、ヒット作の開発は、ゲーム会社の利益に大きく寄与するのです。しかし、一方でゲーム会社の課題は売上がヒット作に依存しすぎてしまうことなのです。

では、それに対してサイバーエージェント社の場合はどうなのでしょうか?サイバーエージェント社で9年で11タイトルもヒット作品を開発しております。

◆サイバーエージェントの長寿命タイトル

サイバーエージェントグループのヒット

そして今後も大型タイトルが多数控えており、継続的なリリースによりヒット作の創出を狙っています。

◆2023年以降のリリース予定

サーバーエージェントのリリース予定タイトル

引用元:2023年通期決算発表 説明会資料

つまり、次々とある程度のヒット作(もちろん作る方はメガヒットを目指しています)を生み出すことで、企業の売上を安定化させているのです。

ただ、ここ最近、ゲームのダウンロード数ランキング上位に日本のゲーム会社がランキングされることは少なくなり、それはモンストやパズドラなどの「ガチャ」の仕組みが市場に飽きられたのではないか?と筆者は考えます。

今後、サイバーエージェントを含めた日本のゲーム会社は、従来の発想に囚われず、新しいゲームを開発していく必要があります。ゲーム業界については、下記の過去の記事でまとめておりますので、こちらをご覧ください。

過去記事:ゲーム業界に就職・転職したい人が読むべき市場規模や平均年収まとめ

強み④ 次々と新サービスを生み出した結果、開発力も向上する!

様々な新サービスやWEBツールを生み出せる理由は、経営や企画が優れているだけではありません。それを支えているのは、開発の技術力です。

もともと会社のブランド力があるため、理学系や中途採用でも、技術力の高い人材を集められていることもありますが、会社がインターネット広告や、ABEMAなど、次々と新事業にチャレンジした結果、サービスに必要な技術も異なり、技術の裾野が広がっていったのです。

これは開発者の離職率防止にも役に立っているのではないかと筆者は推測します。なぜなら開発者というのは、何年も同じシステムの運用や、同じような仕組みの開発などばかりやっていては、キャリアを積み重ねることができず、転職してキャリアアップを選ぶ人も多いのです。

その点、サイバーエージェントでは次々の最先端のサービス開発に携われるため、技術者にとってはとても魅力的な環境です。

また、サイバーエージェントには「秋葉原ラボ」や「AIラボ」といった、主に自社で使うサービスのための研究所を設けております。AIの領域において大学と共同で研究をしており、こういったサイバーエージェント社の技術対する会社としての積極的投資も、技術力をささえているのです。

さらに、非エンジニアリングのスタッフもサイバーエージェントでは、技術力をつける仕組みがあるそうで、現在は約7,000人いる従業員の半分近くが、技術職になってきていると、下記の記事には書いてあります。

参考:データで見るサイバーエージェント

まとめ

サイバーエージェントの強みは、なんといっても、チャレンジ精神旺盛な風土であり「チャレンジして、失敗しても許される」という風土です。この点は、他の大手企業と大きくことなります。

それゆえ、サイバーエージェントには、インターン生など学生のうちからビジネスアイデアを経営陣に直でぶつけることができ、そこでは成功の道筋やロジックも問われますが、それ以上に事業に対する情熱が問われます。

こういった強みこそが、多くの優良な人材を惹きつけているのでしょう。

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