ショート動画は、短い時間で視聴者に情報を届けられるため、認知拡大や商品・サービスへの関心を高める手段として有効です。特にYouTubeショート動画は、通常のYouTube動画と組み合わせることで、既存コンテンツの再活用や新規の視聴者との接点にもつなげやすくなります。
一方で、ショート動画はただ投稿すれば再生数が伸びるわけではありません。YouTubeショート動画の再生数を伸ばすには、主に以下のようなコツを押さえておくことが重要です。
◆ショート動画の再生数を伸ばす7つのコツ
② 冒頭の“3秒”で視聴者の興味を引く
③ 1本の動画で伝える内容を1つに絞る
④ 縦型動画に合わせて見やすく編集する
⑤ 継続的に投稿して反応の良いテーマを見つける
⑥ 無駄な間を削ってテンポ良く見せる
⑦ 投稿後の数値を見て改善を続ける
また、企業がショート動画を活用する場合は、再生数だけでなく、商品理解やサイト流入、問い合わせ、購入など、その先の成果につながるかどうかも重要です。
本日は、forUSERS株式会社でマーケティングを担当している筆者が、YouTubeのショート動画の再生数を伸ばすコツと、作成時に注意すべきポイントについて解説します。
ショート動画の再生数を伸ばす7つのコツ
それでは、YouTubeショート動画の再生数を伸ばすために押さえておきたい7つのコツを紹介します。
◆YouTubeショート動画の再生数を伸ばす7つのコツ
② 冒頭の“3秒”で視聴者の興味を引く
③ 1本の動画で伝える内容を1つに絞る
④ 縦型動画に合わせて見やすく編集する
⑤ 継続的に投稿して反応の良いテーマを見つける
⑥ 無駄な間を削ってテンポ良く見せる
⑦ 投稿後の数値を見て改善を続ける
1つずつ詳しく解説します。
コツ① 視聴者の悩みや関心から企画を考える
YouTubeショート動画を伸ばすには、視聴者の「悩み」や「関心」から企画を考えることが重要です。企業や商品を起点に「何を伝えたいか」から考えると、宣伝色が強くなり、視聴者にとって見る理由が弱くなりやすいためです。
一方で、視聴者が普段から疑問に感じていることや、少し面倒に感じていることをテーマにすると、動画を見る理由が生まれます。
◆クラシルのYouTubeショート動画の一覧
クラシルのYouTubeショート動画では、「こんにゃくの下処理」「ナスの焼き方」「じゃがいもの皮を剥かなくていいポテトサラダ」「キャベツの千切り」「たけのこの扱い方」など、料理に関する身近な悩みやコツをテーマにした動画が多く投稿されています。
これらは、料理そのものを大きく紹介するのではなく、「下処理が分からない」「うまく焼けない」「手間を減らしたい」といった具体的な悩みに絞っている点が特徴です。
ECサイトや企業のショート動画でも、商品をそのまま紹介するだけでなく、
・使い方
・失敗しやすいポイント
・手間を減らす方法
など、視聴者の疑問や関心から企画を作ることで、動画を見てもらいやすくなります。
コツ② 冒頭の“3秒”で視聴者の興味を引く
ショート動画では、冒頭の1〜3秒程度で視聴者の興味を引くことが重要です。視聴者は次々と動画を切り替えながら見るため、最初に興味を持ってもらえなければ、すぐに離脱される可能性があります。
そのため、動画の冒頭では自己紹介や前置きから入るのではなく、結論、疑問、失敗例、意外性のある情報などを先に提示し、続きを見たくなる理由を作ることが大切です。「こんにちは、〇〇です」と言っている間にユーザーはスワイプを完了していると考えておきましょう。
◆「洋服の青山」のYouTubeショート動画
「洋服の青山」のショート動画では、「NGはどこ?」という問いかけから始まるスーツの着こなし解説動画が投稿されています。動画タイトルにも「絶対失敗しないスーツの知識」とあり、視聴者に「自分も間違えているかもしれない」と感じさせる構成になっています。
このように、冒頭で疑問や不安を提示すると、視聴者は答えを知るために動画を見続けやすくなります。
企業やECサイトの動画でも、いきなり商品名を伝えるのではなく、「この使い方は間違いです」「選ぶときに見落としやすいポイントです」といった切り口から始めると、視聴する理由を作りやすくなります。
コツ③ 1本の動画で伝える内容を1つに絞る
ショート動画では、1本の動画で伝える内容を1つに絞ることが大切です。短い動画の中に複数の情報を詰め込むと、視聴者が内容を理解しづらくなり、動画の印象も残りにくくなります。
例えば、商品の特徴、使い方、注意点、比較ポイントなどを1本の動画ですべて伝えようとすると、内容が散漫になりやすくなるため、ショート動画ではテーマを明確に絞ることが重要です。
◆筆者が運営するYouTubeチャンネルのショート動画
筆者が運営するYouTubeチャンネルを例に挙げると、SEO対策のテクニックを5つ紹介する動画を公開しておりますが、その動画の一部を切り抜いて、上記のショート動画を作成しています。
ただし、ショート動画では5つのテクニックをすべてダイジェストで紹介するのではなく、その中の1つである「見出しの付け方」に絞って構成しています。
このように、ショート動画では長尺動画の内容をそのまま短くまとめるのではなく、1つのテーマを切り出して伝えることが重要です。
◆ジャンル別のショート動画のテーマの絞り方
| ジャンル | ショート動画の内容 |
|---|---|
| 商品紹介系 | 1本で1商品の特徴だけを紹介する |
| ハウツー系 | 1本で1つの使い方だけを説明する |
| FAQ系 | 1本で1つの疑問に答える |
| 比較系 | 1本で1つの違いだけを説明する |
| 失敗回避系 | 1本で1つの注意点だけを伝える |
1本ごとのテーマを明確にすることで、視聴者は内容を理解しやすくなり、発信者やテーマへの関心も持ちやすくなります。
コツ④ 縦型動画に合わせて見やすく編集する
ショート動画は、縦型画面に合わせて見やすく編集することが重要です。スマートフォンでは画面が小さいため、被写体やテロップが見づらいと、視聴者は内容を理解する前に離脱しやすくなります。
特に意識したいのは、テロップの位置と画面構成です。
◆YouTubeショート動画の画面構成の比較
| 形式 | 特徴 |
|---|---|
|
全画面表示
|
人物や資料が大きく見え、テロップも読みやすい |
|
上下に帯を付ける形式
|
動画本体が小さくなり、視線が分散しやすい |
テロップの位置が場面ごとに大きく変わると、視聴者の視線が分散し、動画の内容を追いにくくなります。そのため、重要なテロップはできるだけ同じ位置に固定し、視聴者が自然に読み進められるようにすることが大切です。
また、画面構成ですが、筆者のチャンネルでも通常動画をショート動画化する際、縦型の全画面表示に近い形で編集しています。
上下に帯を付け、中央に動画本体を配置する形式も見られますが、この形式では動画部分が小さくなり、視聴者の視線も上下に分散しやすくなります。一方、全画面表示にすると、人物や資料が大きく表示され、テロップも読みやすくなります。
YouTubeショート動画では、画面内に余白や装飾を増やすよりも、見せたい情報を大きく配置し、視聴者が迷わず内容を追える構成にすることが重要です。
コツ⑤ 継続的に投稿して反応の良いテーマを見つける
ショート動画の成果を判断する場合、1本だけで判断するのではなく、継続的に投稿しながら反応の良いテーマを見つけることが重要です。同じチャンネルでも、扱うテーマや切り口によって、再生数や視聴維持率、コメントの付き方は変わります。
ただし、継続投稿といっても、やみくもに本数を増やすことは避けましょう。「初心者向けの解説」「よくある失敗」「具体的なノウハウ」「比較」「実演」など、テーマや切り口を分けて投稿し、どの内容に反応が集まりやすいかを確認することが大切です。
反応の良いテーマが見つかれば、そのテーマを深掘りしたり、別の角度から再度動画化したりすることで、次の企画につなげられます。
一方で、反応が弱い動画についても、
・冒頭の見せ方が弱かったのか?
・テロップが見づらかったのか?
といった点を確認することで、改善の材料になります。
ショート動画では、最初から正解の企画を作ろうとするよりも、投稿を重ねながら反応を見て、伸びやすいテーマを探していくことが重要です。
コツ⑥ 無駄な間を削ってテンポ良く見せる
ショート動画の編集においては、無駄な間を削ってテンポ良く見せることが重要です。通常のYouTube動画では自然な間や話し方の余白があっても問題ありませんが、ショート動画ではその数秒が離脱につながることがあります。
特に、通常動画を切り抜いてショート動画にする場合は、そのまま短く切り出すだけでは不十分です。話し始めるまでの間、フィラーワード(※)、不要な沈黙、説明の重複などをカットし、短い時間でも要点が伝わるように編集する必要があります。
※フィラーワード:「あの」「ええと」などの言い淀み
筆者が運営するYouTubeチャンネルでも、元動画から切り抜きでショート動画を作成する際は、呼吸の間やフィラーを削り、さらに1.4倍速に調整しています。
◆元動画
◆元動画の切り抜きショート動画
このように、ショート動画では元動画をそのまま流用するのではなく、テンポ良く見られるように再編集することが大切です。必ずしもすべての動画を倍速にする必要はありませんが、視聴者がストレスなく最後まで見られるように、無駄な間を削り、必要に応じて速度や画角を調整しましょう。
コツ⑦ 投稿後の数値を見て改善を続ける
ショート動画は、投稿して終わりではなく、投稿後の数値を見て改善を続けることが重要です。再生数だけでなく、視聴回数の伸び方や視聴者維持率を確認することで、次の動画で何を改善すべきかが見えやすくなります。
例えば、筆者が運営するYouTubeチャンネルの場合、ショート動画の視聴回数は公開初日に大きく伸びる傾向があります。
◆筆者のショート動画の視聴回数の動き
多くの動画で、初日の時点で最終的な視聴回数の約95%前後まで到達するため、初動の反応を見ながら、次の企画や編集に生かすことができます。
また、視聴者維持率を見ると、どのタイミングで視聴者が離脱しているかを確認できます。
◆筆者のショート動画の視聴者維持率の動き
冒頭数秒以降で視聴者維持率が下がっている場合は、導入の見せ方、話のテンポ、テロップの読みやすさなどを見直す必要があります。
このように、ショート動画では、投稿後の数値を確認しながら、反応の良いテーマや離脱されやすいポイントを把握することが大切です。数値をもとに改善を重ねることで、次の動画の企画や編集の精度を高めやすくなります。
ショート動画を作成する際の4つの注意点
ここでは、ショート動画を作成する際に注意したいポイントを紹介します。ショート動画は再生数を伸ばしやすいですが、作り方を間違えると、視聴者に内容が伝わらなかったり、企業や商品への関心につながらなかったりする可能性があります。
注意点① 再生数だけを成果の指標にしない
ショート動画を運用していくにあたって、再生数だけを成果指標にしてはいけません。ショート動画は再生数が目立ちやすいため、再生数が多い動画を成功と判断しがちですが、企業やECサイトの場合、その先の視聴者の行動が大事になってきます。
重要なのは、商品理解、チャンネル登録、サイト流入、問い合わせ、購入など、自社の目的につながっているかです。
再生数が多くてもすぐに離脱されていれば、内容が十分に伝わっていない可能性があります。逆に、再生数が大きく伸びていなくても、商品ページへの流入や問い合わせにつながっていれば、価値のある動画と言えます。
ショート動画では、再生数だけでなく、その後の行動まで含めて成果を確認しましょう。
注意点② 商品紹介だけの動画にしない
ショート動画は、商品やサービスを紹介するだけの動画にならないよう注意が必要です。企業アカウントでは、自社の商品を伝えたい意識が強くなりがちですが、視聴者にとって見る理由が弱い動画は、最後まで見てもらいにくくなります。
重要なのは、商品そのものではなく、視聴者の悩みや関心を起点に企画することです。
たとえば、「この商品がおすすめです」と紹介するだけでなく、 以下のような切り口で動画を作成します。
◆視聴者が関心を持ちやすい動画の「切り口」
・失敗しない選び方
・よくある疑問への回答
・◯◯をしていませんか?
このような切り口にすると、視聴者が自分ごととして捉えやすくなります。
ショート動画では、企業が伝えたいことよりも、視聴者が知りたいことを起点に構成しましょう。
注意点③ 長尺動画のダイジェストで終わらせない
YouTubeの通常動画をショート動画に切り抜く際に、本編(通常動画)への誘導を意識するあまりやってしまいがちなのが、長尺動画の内容を短くまとめたダイジェストにしてしまうことです。
複数のポイントを短時間で並べるだけでは、一つ一つの内容が浅くなり、視聴者の記憶にも残りにくくなります。
また、「詳しくは本編で」と誘導するだけで、ショート動画内に答えがない構成も避けた方が良いでしょう。ほかにも、「続きはコメント欄・概要欄へ」と外部導線に逃がす動画も、視聴者にストレスを与えるだけになってしまう可能性があります。
ショート動画を見る視聴者は、その短い動画の中で何らかの情報や気付きを得たいと考えています。そのため、本編動画への誘導を目的にする場合でも、まずはショート動画単体で価値を感じてもらうことが大切です。
内容を要約するのではなく、1つのテーマを切り出し、そのテーマについて「答え」まで伝える構成にしましょう。
注意点④ トレンドに無理に乗ろうとしない
ショート動画では、トレンドの音源や話題を取り入れることが重要だと言われることがあります。しかし、企業アカウントの場合、無理にトレンドへ乗ろうとする必要はありません。
目的にもよりますが、企業のショート動画では、一時的な流行よりも、視聴者の悩みや比較検討に役立つ内容を届けることが重要です。検索や検討段階の視聴者に役立つテーマの方が、企業アカウントでは成果につながりやすくなります。
また、企業は投稿までに確認や承認が必要になるため、個人クリエイターのように1〜2日で乗れるトレンドに、企業の場合は1〜2週間かかることも珍しくありません。公開までに時間がかかり、トレンドの鮮度が落ちてしまうと、かえって違和感のある投稿になる可能性もあります。
トレンドを活用する場合は、自社の商品やブランドとの文脈が合っているか、短期間で公開できるかを確認しましょう。判断に迷う場合は、無理に流行を追うよりも、視聴者にとって長く役立つ動画を作る方が賢明です。
まとめ
ショート動画は、短時間で情報を届けられるため、認知拡大や商品・サービスへの関心を高めるうえで有効な施策です。特にYouTubeショート動画は、通常のYouTube動画と組み合わせることで、既存コンテンツの活用や新たな接点づくりにもつなげやすくなります。
ただし、ショート動画はただ投稿すれば伸びるものではありません。見せ方やテーマの絞り方など、短い動画だからこそ意識すべきポイントがあります。
本記事で紹介したコツや注意点を参考にしながら、まずは実際に投稿し、反応を見ながら改善を続けていきましょう。ショート動画は、最初から正解を出すのではなく、試行錯誤を重ねながら、自社に合ったテーマや見せ方を見つけていくことが重要です。
また、ECサイトの集客や売上向上を目的にショート動画を活用する場合は、動画単体ではなく、EC戦略全体の中で施策を設計することが大切です。株式会社インターファクトリーが提供するEC支援サービス「EBISU GROWTH」では、戦略立案から集客、運用改善まで、EC事業の成長を幅広く支援しています。
◆EC支援サービス「EBISU GROWTH」の提供サービス
✓戦略立案
✓ECサイト構築
✓集客
✓CRM
✓アクセス解析・運用改善提案
✓運用代行・制作代行
ショート動画を含めた集客施策を、ECサイトの成果につなげたい方は、EBISU GROWTHの公式ページよりお気軽にお問い合わせください。






















